SNSの勝ち組トレーダーは本当か?相場予測の真実と勝つための3つの原則

FX基礎知識

なぜかSNSでイキる人たち

ブログやXなどでは、「今日もプラスいくらでした!」などと自らの勝ちを宣伝している人をたくさん見かける。

中には、今月一日も負けてないとか、ウン百万の利益です、みたいな人もざらで、逆に、負けてる人を探すほうが大変なぐらいだ。

そういうのを見ると、皆トレードが上手なんだな、うらやましいなと思いつつ、はたして本当なのか、と疑ってしまうのも確かである。

というのも、もし本当にそれだけ勝てるのであれば、なぜそれをわざわざSNSなどで他人に知らせる必要があるのか理由がわからないからだ。

もし自分であれば、そんなに儲かっているならSNSでの発信などめんどくさくてやりたくないし、個人を特定されるリスクもあるし、反社などに目をつけられる可能性もあるので、絶対にそんなことはしない。

また、変に目立ってブローカーに目をつけられ、口座を凍結されたり手法を潰されたりするリスクも怖い。なので、できるだけ目立たないようにひっそりと、儲かっていることなどは絶対に誰にも知られたくない、と思うはずなのである。

もちろん中には、実際そのとおりに勝っている人もいるのだろう。どんな分野でも天才は絶対にいる。昔、カニトレーダーさんというFXの売買を毎日生配信してる人がいて、実際勝っていた気がする。

しかし、大部分は何か別の目的があるのではないかと、勘ぐってしまうのだ。

コインの表と裏が出る確率

実際、専業でやっていけるほど勝っているトレーダーは1割もいないのではないかと思うのだが、それでも、必ず毎日勝つ、というのは不可能だと思う。

なぜなら自分は、価格が次に上がるのか下がるのかはほぼランダムであり、予測できないと考えているからだ。いわゆるランダムウォーク理論である。

たとえばコインを投げて表が10回続けて出たとしても、次にどちらが出るかの確率はあくまで50:50だと言われている。

おなじように、チャートがどんな形をしていようと、RSIやボリンジャーバンドなどのテクニカルがどうだろうと、価格が上がるか下がるかは確率的にはほぼ50:50であり、2回に1回は負けるということになる。

だから、上昇トレンドが出ているからLongだとか、買われ過ぎだからShortだといった、過去どうだったから次はこうだ、みたいな予測は無駄だと自分は考えている。

もちろん確率的には、コインを10000回とかたくさんの投げれば表と裏の割合は50:50に収束していくのだが、それはトータルでそうなのであって、この次にどちらが出るかとは全く関係がない。

トレードのエッジ

自分の考えでは、トレードに多少のエッジはあっても、必勝法はない。エッジとは歪みとも言えるが、通常は50:50の値動きの確率が、55:45とかに一瞬だけ偏るケースのことだ。

トレードで勝てる人は、そのわずかなエッジを最大限活用して、トータルで勝利する人だと思う。

レンジブレイクアウト

エッジの例としては、レンジブレイクアウトがある。

価格が狭いレンジ推移し上下どちらにも動かない場合、LongやShortのロスカットがどんどん溜まっていく。そしていよいよどちらかにブレイクすると、負けた方のロスカットによる自動決済で、価格はブレイク方向に急激に走る傾向がある。この動きがブレイクアウト戦略で利用するエッジである。

このロスカットによるブレイクアウト戦略については、有名なボルマンの「FXスキャルピング」に詳しく書いてある。70ティックチャートを使うあれである。ただそれでも、必ずブレイク方向に走るわけではないし騙しも多いので、勝率でいえば5割勝つのは無理だと思う。

プライスアクション

また逆三尊などのプライスアクションも、たしかにエッジはあるように見える。ただこれもあとから考えたらそうだよね、というケースが多く、実際にエッジとして活かすのは大変である。

日足のピンバーはかなりエッジがあるとおもうが、それでもたくさんサイコロを振らなければ確率通りにならないし、何ヶ月に一回出るか出ないかわからない日足のピンバーでは、数をこなすのも難しいということになる。

裁量トレードとシステムトレード

また裁量トレードかシステムトレードかという話では、裁量で勝つのは無理だと思う。

自分の理解では、システムトレードはあらかじめ明確な取引ルールを決めて、かならずそのとおりにトレードを行うやり方である。例外はない。一方で裁量トレードは毎回、状況に応じて人の判断が入るものだ。

その時その時の状況に応じた判断ができるというメリットはあるが、しかし裁量トレードで継続して勝てるのはよほどの天才である。感情に負けない鋼鉄の意志と、状況判断力、そして継続力が必要になる。

またシステムトレードもできるだけ、BotやEAなどで自動化したほうが良い。確率で勝負するということになると、何より継続することが重要になってくるからである。手動のシステムトレードだと、急な予定や邪魔が入ってルール通りに毎回トレードできない場合が出てくる。

このルール通り毎回トレードするのが重要で、そうしなければ確率的、統計的な検証ができない。資金管理のベースとなる勝率やプロフィットファクターなどがわからなくなるのだ。

資金管理が最も重要

そしてよく言われるように、資金管理が最も重要だと思う。資金管理というのは、勝率や利益率、破産確率などから手持ちの資金を安全かつ効率的に投入していくためのプランである。

特に重要なのは破産確率が0%になるようなトレードを行っていくことである。資金管理については「システムトレード基本と原則」という有名な本に詳しく書いてあるのでぜひ読んでいただきたい。

まとめ

まとめると、

  • 確率でエッジを考える
  • システムトレードで数をこなす
  • 破産確率0%の資金管理

もちろんこれが絶対に正しいというつもりもないし、中級以上のトレーダーには今更という内容だと思う。あくまで初心者の参考にしていただければありがたい。

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